2016年「秋のOsakeテラピーパーティー」の模様をUPしました

午後6時、いよいよ開場。受付を済ませた参加者の皆さんは、早速利き酒に挑戦。タイプの違う4種類のお酒が用意された会場では、何度も確かめながら悩む人、勢いで答えを記入する人などなど、人それぞれ利き酒に挑む姿が見られました。


午後6時半、利き酒を食前酒代わりに楽しんだ後は、いよいよパーティーの本番スタート。前半は熊倉功夫さんによる『和食と日本酒』をテーマにした講演会。フリーアナウンサーの川上裕子さんに紹介され、熊倉さんが登壇。
2013年12月、和食がユネスコの無形文化遺産に登録された際、その検討会会長を務めた熊倉さん。当時は取材が殺到し、そこで必ず訊かれたのが「和食とは何か?」という質問。「和食」とは、単に料理そのものを指すものではなく、日本人の伝統的な食文化全体を表す言葉として考えているのだとか。そこには日本人特有の自然観、自然を尊重する心が存在していて、例えば「お花見」という行事はただの宴会ではなく、本来は田の神様をごちそうでもてなし、自然の中に存在する神を食を通じて感じる大切な行事だった。そういった精神的な面、そして自分専用のお箸とお茶碗を用いるなど日本人独特の食べ方、またご飯を中心とした一汁三菜といった基本の献立などを総じたものが「和食」であり、私たちが守り、継承していかなければならない文化なのです、と熊倉さん。
また、昔は食事中にお酒は飲まず、食事をいただいた後に酒宴が始まっていた、など歴史的なエピソードを織り交ぜながらテンポ良いお話しであっという間の一時間。締めくくりには、和食文化を繋いでいくためには自然を愛で、家族の絆を育み、地域とのコミュニケーションを図りながら、まずは家庭の食卓を大切にすることが重要です、という熊倉さんの言葉に皆さん聞き入っていました。

会場を移して後半は、いよいよ懇親会の始まりです。今やこのパーティーの名物キャラクターとなった「おちょこくん」も登場し、熊倉さんの音頭で「かんぱい!」。会場の中央には燗コーナーも備えたバーカウンター風のしつらえに広島の酒がずらり33種。赤い法被を着た蔵元やお酒テラピースタッフが笑顔でふるまいます。
季節感あふれる御膳を味わいながら蔵元自慢のお酒を堪能して、会話もはずみパーティーはいよいよ佳境に。5年くらい前に「お酒テラピー」を受講した、という女性は大学時代の同級生と参加。「美味しいお料理と沢山のお酒がいただけてとても楽しい」と、満面の笑顔で答えてくれました。同じく友人同士で参加の女性は「お酒はもちろん、料理も良いし、講演会のお話しもとても楽しかった」と嬉しそうに話していました。

ほろ酔い気分に宴が最高潮を迎える中、お待ちかねの「利き酒」正解者の発表です。今年の正解者は男性2名、女性3名の計5名。「ビビッと決めました」、「日本酒の会に参加している日頃の成果が出ました」、などそれぞれ喜びの声に会場からは盛大な拍手、そして記念品が贈呈されました。
楽しく過ごした時間もそろそろ終盤。熊倉さんとおちょこくんに加わってさらに飛び入りゲスト、アナウンサーの棚田さんがステージへ上がります。今年、唎酒師の資格を取り、パーティーに初参加したという日本酒通の棚田さんの音頭で恒例の「乾杯三唱!!」。会場は最後にもうひと盛り上がりしてお開きとなりました。
お見送りのスタッフからお土産を手渡され、おちょこくんとの名残を惜しみながら再会を誓って家路に着く参加者の皆さん。今後のイベント、来年のパーティーも乞うご期待です!!