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広島の酒造り

日本三大名醸地「広島」の酒造り

技術・気候・米・水の4つの条件が一体となって、旨い「広島の酒」が醸し出されます。

広島県では、県立農業技術センター・県立食品工業技術センター・JAグループ広島と酒造組合の4者が緊密な連携を保ち、県が独自に開発し成功した酒造好適米(八反錦・千本錦など)と酵母が年々評価を高め全国新酒鑑評会において金賞受賞に輝く好成績を収めています。

全国に名を馳せる広島杜氏

酒造りを実際に手がけるのは「杜氏」という人達です。
広島杜氏は、広島流の伝統技術を誇り、古くからその名を知られ、各地の醸造地で腕をふるって活躍しており、広島の酒を全国に広めた影の立て役者です。

また、いち早く杜氏組合を組織し、明治38年からは毎年講習会等を開催して、日本の清酒の近代化に大いに貢献してきました。さらには、杜氏相互の知識や情報を交換して米と水に命をふきこむ杜氏が、広島の酒を育てあげ、その時代のニーズにあった高品質の新しい酒づくりに挑戦しています。

日本の縮図ともいえる広島の気候

広島県は、南は瀬戸内海に面し、北は中国山地を頂く。その気温の違いは、温暖な地域と雪国並みの豪雪地帯とでは大きく異なり、まさに日本の縮図を見るようです。そのため、同じ広島の酒であっても、甘口から辛口、淡麗から濃醇まで味わいは多彩。個性的な酒が県内各地の蔵で造られています。

酒造好適米の適地は、花崗岩質の土壌に恵まれ、標高200~400メートルの中山間部にあり、稲が熟す時期の一日の気温差が大きい地域です。
広島県内では、東広島市、三次市、安芸高田市、庄原市の酒米生産団地において生産されています。

各酒米団地の紹介はこちら

全国から高い評価を受ける酒造好適米

酒の味や質の決め手は、酒米にあります。杜氏は酒米の品種によって、どんな酒を造るか決めるといいます。これまでに幾多の人々が酒造りに適した「酒造好適米」を求めて、品質改良や栽培技術を磨いてきました。

広島県内で栽培されているのは、「雄町系」・「八反系」・「山田錦系」の3系統6品種。多様化する消費者ニーズに応え、全国の酒蔵から高い評価を受けています。

広島県産で特に良質とされているのが「改良雄町」「八反錦」などです。
広島県では古くから「八反」と「改良雄町」を中心に栽培されてきました。その後品質改良が進み、八反系では、香り高く淡麗な味わいを醸す「八反錦」、艶のある香りで女酒を象徴する「広島八反」、雄町系では、濃醇で深い味わいの「広島雄町」、吟醸香とふくよかさが特徴の「こいおまち」が誕生しました。

系統品種特徴
雄町系「改良雄町」「こいおまち」グラマーなふっくら美人タイプの酒に例えられています
八反系「八反」「八反錦」現代的なすっきり美人タイプの酒に例えられています
山田錦系「山田錦」「千本錦」八頭身美人タイプの淡麗辛口の酒に例えられています

こいおまちの玄米

八反錦の玄米

中国山地からしみ出す軟水

中国山地の花崗岩の岩間からしみ出す清澄な水は、そのまま口にしてもおいしい。この水こそ、広島の酒の母体となっています。広島杜氏は、広島流の「軟水醸造法」を生かして各地の醸造地で酒造りを手がけています。

酒造に不適と言われた「軟水」を活かして広島の酒を躍進させた

三浦仙三郎の歴史ストーリーはこちらから

広島酵母

清酒に個性的な味が出るかどうかは酵母で決まることから、今、日本酒業界は「酵母戦争」に突入しているといっていいでしょう。 広島県も県立食品工業技術センターで「広島酵母2・5・6・21号」、「せとうち21号」、「令和1号酵母」等を培養していますが、更に新しい酵母の研究を進めています。

広島の酒がうまいのは、杜氏の技が良いことはもちろんですが、酒造好適米や酵母に大変恵まれていることが大きな要因となっています。

酵母名

広島県酒造組合と協議の上、「広島もみじ酵母」と命名し、平成25年10月の酒造組合総会で披露した。

もみじは広島県の木及び花として、親しみ深く、広島の風土に欠かせない存在。
ロゴマークは、大人の女性がお酒を嗜むイメージや新酵母の持つなめらかさ、フルーティーという特性を表現したもの。
酵母の球体を表すシンボルマークは、下部の酵母「もみじ」が上部のお酒に変化し、揺れている様子を表している。

品質保証審査制度の導入

消費者が「なめらか、軽快、フルーティーな日本酒を選ぶ際の目印となるよう、広島もみじ酵母で製造した日本酒の品質保証制度を導入。

審査対象

広島もみじ酵母を単独使用した特定名称酒で瓶詰後の市販酒に限定。

審査員

広島国税局、酒類総合研究所、広島県酒造組合酒造会社及び当センターの官能評価者

審査基準

なめらか、軽快、フルーティーであるか?一定以上の品質であるか?

基準をクリアした日本酒にはロゴマークを付与。
平成26年7月現在で、23商品(14社)が合格。

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